２０２０年７月１日，高校２年生の水帆は、最悪な１７歳の誕生日を迎えていた。憧れの先輩に近づく機会を失い、家族からも誕生日を忘れられ、さらに未知の感染症の流行で部活の大会や修学旅行が中止になるなど、彼女は「キラキラした青春なんてない」と絶望していた。 　そんな矢先、幼なじみの輝月が突然「彼氏候補宣言」をしてくる。家族のように育った４人の幼なじみ——輝月を含む優しい男子たち——は、それぞれ水帆への想いを抱えていた。彼らの突然のアプローチに戸惑いながらも、水帆は自分にとっての「本当の恋」とは何かを模索し始める。 　感染症による制約や日常の喪失感の中、水帆は幼なじみたちとの関係を通じて成長していく。友情と恋の狭間で揺れる彼女の選択と、４人の想いが交錯する学園青春ストーリーが展開される。